出世の証のかっこいい「車」
立身出世、というとなにやら大時代がかるけれど、「都会に出て大金稼いで豪勢な家に住んでいい馬車に乗る!」という夢なら、「いい馬車」をフェラーリとかBMWとかジャギュア等々に置き換えれば、今の男性諸君にも十分共感できるでしょう。某外銀のディーラーが貯金とボーナスはたいてポルシェ買っちゃって、結婚に向けて堅実モードに入ってた彼女に怒られてしょげてた時、アシスタント(新入りの男)が真剣な顔でこう言ったそうな。「お願いですからそれ売らないでガンガン乗リ回してください。僕も頑張ればいつかポルシェに乗れると思うと、すごく励みになるから仕事がきつくても頑張れます。」 ああ同じだ、19世紀のパリの青年たちと同じ。出世したいのかいい「車」に乗りたいのか、どっちが本当の目標?いえいえ、それはどうやら深いところで分かちがたく結びついている1つの夢、1つの野心なのです。単純というかかわいいというか、男心は時代も国も超えるらしい。 というわけで、たとえ歴史ものに興味がなくても、派手な車に(ひそかに)憧れている方なら一読をお勧めです。
白水社
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